賢く、楽しく、面白く

インタビュー

自分が引っ越しのバイトをしていたある日。

僕たちの現場が早く終わり、別の現場に応援へ行きました。到着してみると、疲労困憊で座り込んでいた1人の男がいました

話を聞いてみると、現場が初日で思っていた以上に大変で、古傷の膝が痛んでいたこともあり、休んでいたそう。

これから大変な現場もたくさんあるのに、大丈夫かな?辞めないかな?心配でたまらなかった(笑)

これが彼、加世田聡大(以下、聡大)との最初の出会い。

「プロレスラーやってたんだ!」という話題から、スペイン語、英語話せたり、死のうとしたどん底の経験から這い上がったこと…

深く聞けば聞くほど、興味が湧いてくるこの男に話を聞いてみました。

聡大)広島の私立の一貫校に通ってました。 卒業してからアニマル浜口ジムに入門したんよ

藤﨑)一貫校ってことは、そのまま大学に行く人がほとんどじゃない?

聡大)そう!一部の人は宝塚に行った子もいたけど

なぜ進学校の学校から、アニマル浜口ジムに入ろうと思ったの?

聡大)中学2年生って進路について考える時間があるじゃないですか?僕の学校は、大学か専門学校しか進路はないですと言われました。

しかし、大学行っても仕方がないな。と思い大学には魅力を感じなかったです。

と、なった時に、自分のやりたいことはなんだろ?自分を振り返り、プロレスいいかも!と考えたんよ。

昔体操をやっていたこともあり、身体能力には自信がありました。

藤﨑)そこでプロレスできるなと、自信を持てるところがすごいよね!

聡大)高校1年の時に本当にできるのかと、一年間考えました。覚悟はあるのか、本気でやっていけるのか。考えて、考えて、考えて…

考え抜いた結果、高校2年生の春に「プロレスラーになります!」と、親・先生・友人全員に宣言しました。

藤﨑)宣言して、何か言われなかった?

聡大)猛反対(笑)特に母親から。

父親は自分のやりたいことやれば?と、応援してくれました。

母親は、大学院、留学を経験している勉強命みたいな人で、僕の姉も大学院行ってるし…

藤﨑)でもアニマル浜口ジムに行けたんだよね?

聡大)自分が行く!と言い続けたから。そこだけはぶれずに生活してた

そこから上京して、どんな感じだった?

聡大)練習生としてジムに入門し、練習する日々を送りながら、空いた時間にお金を稼ぐためにバイトしてました。

週に2、3回練習があり、その他はジムで個人練習や筋トレ、バイトっていう生活してたな。

藤﨑)プロレスだけん、普通の練習とは違う訳でしょ?

聡大)もちろん。日によって違うけど、練習メニューが15個くらいあって、最後にスパーリングとかプロレスの技を練習してた。スクワット500回とかやってたなあ

そんな生活をしてなぜ辞めちゃったの?

聡大)2年弱、練習生としてプロを目指していたが、練習のしすぎで両膝をぶっ壊してしまった。今でも両膝は痛む…

藤﨑)怪我をして当時は何を思った?

聡大)それでも、早く治して復帰するしかない!と思った。落ち込むことはなかった!

藤﨑)人によっては落ち込んでやめる、という選択肢もあるじゃん?それでも強く復帰したい!という気持ちの背景には何があったの?

聡大)自分にはプロレスしかなかったから。

そして怪我を治すために広島に戻り、お世話になっていた整骨院で治療とリハビリをしてもらってました

藤﨑)その後はどうなったの?

聡大)半年たっても全く治る見込みがなく、自分の中で無理だなと思った。

藤﨑)それは諦めたってこと?

聡大)やり尽くした感覚があった。練習のしすぎで怪我したからこそ、やり切った感が強かった。

怪我を抱えている時は何を思った?

聡大)治らないと感じた時は、相当きつくて追い込まれていた。

プロレスしか自分にはないと思っていたからこそ、できないと思うと生きとってもしょうがないと考えるようになった。半年経っても治らない、プロレスができない生活に相当追い込まれ、自殺も考えた。

藤﨑)そんなに追い込まれていたんだ

聡大)うん。プロレスしかないと思っていた自分が、プロレスができないとなると何ができるんだろう…。存在価値すら分からなかった。

そこからどうやって復活したの?

聡大)一つの出会いが大きいかな。たまたまカフェの経営者を紹介してもらい、その人に言われたことが

好きなことを仕事にしちゃだめだよ。」と言われた。

え!?今まで学校の先生や親からは、好きなことが仕事にできたらいいね!好きなこと見つけなさい!と言われて育ってきたのに、そう言われて戸惑ったのが率直な感想でした。

聞いてみると、好きなことを仕事にしたとして経営だったり売り上げを考えた時、どうしても妥協するから好きなことが嫌いになっちゃう。だから、好きなことは趣味でやりながら、別のところで収入を得るべきじゃない?

これを聞いた時、「あ、プロレスは趣味でやればいいんだ!」と納得した自分がいたので、プロレスは趣味でやろうと腑に落ちた

藤﨑)1人の出会いから気持ちが軽くなったんだね!これは最近の話なの?

聡大)ちょうど2年前くらいの話かな。

高校卒業をきっかけに上京してプロレスのジムに入門。二年間プロを目指して練習していたが大きな怪我をして半年間、治療とリハビリのため広島に戻ってきた。

が、一向に良くならずもう治らないと思うと、自分の存在価値とは?生きてる意味って?追い込まれ自殺も考えていた。

そんな中、人との出会いで変わっていった。

現在はというと。

聡大)広島で仕事をしながら、日々楽しんでいる!「人生楽しみ中」みたいな感じ(笑)

藤﨑)聡大の軸ってなに?

聡大)賢く、楽しく、面白く。が自分のテーマかな!

藤﨑)その「賢く」がみそだね

聡大)ばかみたいに楽しくではなく、ちゃんと世の中の勉強やお金の勉強をした上で楽しみたいから、賢く楽しみたい!

藤﨑)何も知らないと、お金は減っていくし出費ばかりになっちゃうもんね

これからはどんなことをしていきたい?

聡大)いっぱいやりたい事はあるよ!今のシーズンでいうと、スキーは19年目。スノボも4年目なので、両方のインストラクターの資格を取りたい!

あと、年中スキー、スノボをやりたい!

藤﨑)え、どういうこと?

聡大)冬は北海道、岐阜、長野とか行って、夏はニュージーランドやオーストラリアとかの日本とは真逆の四季のある所にいきたい。

藤﨑)それは夢だね(笑)

聡大)今も滑りに行く時は、スノボとスキーを半日ずつ滑るという贅沢をやってる(笑)

スノボやってると、途中で古傷の膝が痛くなってくるから、そんな理由もある。

スキーとスノボみたいに、二つのことをやっていきたい!という背景は?

聡大)一つのことをできるのは当たり前だと思ってるから、二つのことを成し遂げたい!

藤﨑)けど、二つ同時にやってると一杯一杯にならない?

聡大)ならないかな。一つは当たり前、普通だから、もう一個のことにしっかりチャレンジができる。結果、どっちも当たり前になり同じレベルになる!

藤﨑)僕の場合は一つのことにしか集中できないから、同時にできることはすごいなあ!

聡大)あと、プロレスラーとしてキックボクサーになりたい!シンプルに格闘技が好きだから!

この二刀流でやっていきたいなあ!

それでいくと、仕事は当たり前になっていくから、もう一つ何かチャレンジしないといけないね!

聡大)一つのことを成し遂げて満足しない。それが楽しい、面白い!という人生に繋がるから。

スキーをしている時も、スキーだけではなくて、何か組み合わせれば面白いものができるのではないか!と、日々発想してる。

藤﨑)聡大は子供心が大きいんじゃない?

聡大)確かに。向上心だったり好奇心は人より高いかな!

スノボ、、スキー以外にもスポーツはしてたんだよね?

聡大)小学1年〜3年まで体操と、水泳。体操は小3に広島市1位をとり、水泳もメドレーの検定を全部取った。

小学校3年〜中学1年までサッカーをやって、市の代表に選ばれたことがあるけど、怪我で辞退。だから区代表止まり(笑)

中学2年〜高校3年まで軟式野球。副キャプテンを任された。

その後、レスラーへ。

藤﨑)色々な体験が今に生きてるよね!

聡大)うん!あと、小学生の一年間だけテニス、3歳からスキー。高校生から趣味でゴルフもやってるかな!今でも、フットサルや野球は続けている

話は変わるけど、プロレスをしているってことを親は認めてくれてるの?

聡大)ずっと認めてはくないかな。実の息子が痛めつけられる事は、母親からしたら心痛い事は理解している。だから、認めてもらう事はないかな。

藤﨑)じゃあ、一歩引いて見守ってくれているみたいな感じかな。

聡大)そんな感じだね。父親はずっと、やりたいことをやればいいんじゃない?っていう人だから、応援はしてくれている。

今の仕事の話になるけど、仕事で意識している事はある?

聡大)自分の軸として、仕事も楽しむ事は意識してるかな!その上で、どうやったら仕事が楽しくできるか、考えながらやってる!仕事でもいい成績は残したいし!

藤﨑)自分も近くで聡大を見ていた身として、本当に楽しく仕事してるよね!コミュニケーションも自分からどんどんしていくし

聡大)それが楽しみに繋がっていくと思う!みんな全く違う人生を送っているから、それぞれ違う面白さは持っているし、そこをどうやって引き出すかかな!

じゃあ、これから人の面白さを引き出す人になりたい!とかはある?

聡大)自分が楽しんでいたら、楽しみたい人がついてくると思うし、人を幸せにする・人を楽しませることは二の次と思っていて。

まずは自分かな!自分が楽しんでいない、幸せじゃなかったら、人にまずどうこう言えないからね。

藤﨑)それは同感だなあ。

聡大)自分自身稼いでいないのに、人の為にと思って人に奢っても、奢られる側はちょっと気まずいじゃん。

藤﨑)逆に心配になるよね

聡大)人の為にが一番にきている人は「いい人」なんだけど、成長がなかったら言葉の頭に「どうでも」がついちゃうんだよね。「どうでもいい人」になってしまう。

だから、自分をしっかり持つことが大切だと思う。まず自分が楽しく、面白く、幸せになってやっと人のためにできる。

話題は身の周りの環境について

藤﨑)場所や関わる人、仕事っていう環境で自分自身変わったけど、聡大はどう思う?

聡大)楽しく面白く生きたい!っていう人達に囲まれると、そういう思考にもなるし、誰と一緒に居るかで考えは変わっていくよね!

ネガティブな人と一緒にいると、自分もネガティブになっちゃうし、楽しんでいる人と一緒に居ることが大事だと思っている。

藤﨑)自分で環境設定することが大事だね!それでいったら、東京より広島に戻ってきたからこそ、今楽しんでるところはある気がする

何かこの目標があるから頑張れる!という事はないの?

聡大)何かの為に頑張るとはしてないかな。何かの為に頑張ると、必ず落ちるし。そういう人って

藤﨑)それはどういう事?

聡大)そんなに物事がうまくいくはずがないし、イレギュラーがあるから。自分の軸は「毎日を楽しく」だから、そもそも考え方が違うと思う。

「賢く、楽しく、面白く」や、好奇心、人の興味などは何がきっかけ?

聡大)元々、人に興味がなかった。けど、出会った人から

「本当にもったいない。それは世の中のことを知らないだけ。世の中にはいろんな人、物、事がある。」

自分のわかる事の中、知っている情報の中でしか生きていないから、もっと楽しい事だったり面白いことはたくさんあるよ。

そう言われて腑に落ちた部分があって。

藤﨑)井の中の蛙だね

聡大)本当にそれ!例えば、居酒屋で隣に座っている人には必ず声かけて話を聞くし、居酒屋に限らずお店でも聞いてるかな。

人に興味がない、ということは無知になってしまう。

藤﨑)それは聡大が行動したからこそだよね!

聡大)それもあるけど、言われたことを素直にやってみる。という素直さも大切にしてきた。

変なプライドを持たずに純粋な心できく。

そうは言っても、人に興味がない人はなかなか変わらないから、そんな人にどんな声かけをする?

聡大)まず、楽しそうにしている人に会わせる!興味がない人はただ知らないだけだから、色んな人に会ってみたり、色んなものを見てほしい。

藤﨑)自分1人だけだと、何も変わらないもんね

聡大)そう!人に興味がない人って、自分にも興味がない人が多いし、自己中になってしまう。

そんな人はいざ、大切な人が困っていると何もしてあげられないから、これらを伝えたいかな。

どうやって自分のことを知ったの?

聡大)まず何を自分が好きなのか。何をしている時が一番楽しいのかな、とか。意外と自分のことをわかっている人って少ないんだよね

藤﨑)確かに。聡大の場合はどんな時に自分のことを考えているの?

聡大)別に考えていないけどね(笑)けど、楽しんでいる中で自分を知れたりするかな。

これでも21歳なんだよね(笑)

聡大)何事も努力は怠っていないかな!世の中の勉強、お金の勉強もそうだけど、やりたいことに対してある程度の努力しかしていないのに、できないとは言わない。

もちろん、仕事でも。どうやってうまく進むかしっかり準備するし、勉強もずっとしている。

あと、高校2年生の時。プロレスラーになると決めたけど、身長が低いし、体重も70キロしかなかったから、体重は100キロを目指そうと決意。実際105キロまで増やすことができた!

藤﨑)意識的に100キロを超えることってできないから、相当頑張ったね!

聡大)体重以外にも、バク宙できたら面白いなと思って、卒業するまでにバク宙もできるようになった!

目標を達成する大事な事とかある?

聡大)自分がどうなりたいかを明確にすること。それと期限かな。

藤﨑)期限ね!具体的には?

聡大)目標や夢を決めたら逆算してどこまでにどうなっとかんと届かんな、それが無理なら目標を少し伸ばそうかな。そういった期限を決める事をしないから、努力が続かない。

藤﨑)目標や夢があってもざっくりしか決めない人もいるもんね。実際自分もそうだったけど(笑)さっきの言葉を借りるなら、「人生勉強」だね!

聡大)自分の座右の銘があって。「一生勉強、一生青春」〜To Dare is To Do〜

藤﨑)それはどんな意味?

聡大)挑戦無くして成功なし。自分たちは学ぶことをやめたらそれまでだと思う。

机に座てやる勉強とは違って、俺はいいやではなく、聞いてみようか・知ってみようかも学ぶに入ってくるわけで。ニュースをみる、新聞を読むなどもそう。

実はこれ相田みつをの言葉なんだよね(笑)

藤﨑)加世田聡大の言葉ではないんだ(笑)

聡大)調べてみたら、そうだったんだよね!

でも、親からは一生勉強だよとは言われてきた。学校だけじゃなくて、社会に出てもずっと勉強だよって。 

スペイン語と英語話せるんだよね。留学とかしてたの?

聡大)いや、留学はせずに勉強だけ(笑)

藤﨑)凄すぎて言葉が出んわ(笑)

これからの目標は?

聡大)ちょっと大きな話になるけど、年収3000万稼げる人になりたい!

藤﨑)どうして?

聡大)2000万とかでもいいんだけど、3000万は好き勝手使っても余るくらいの金額で、それを聞いて目標の一つに決めた!

だから逆算して期限も決めてるから、近い目標が決まって努力は継続してできている!

小さい頃から色んな経験をして、自分のやりたいことに一生懸命。しかし、大きな怪我をきっかけに挫折・追い込まれ「死」も覚悟。

そこから人との出会いで大きく変わっていく。今ではどんな仕事でも楽しめる気持ちがあり、人それぞれ持ってる楽しさ・面白さを引き出す役割を担う。僕自身も聡大に引き出された1人でもあります

彼のフットワークの軽さ、楽しむ心、仕事への考え方、好奇心・興味の高さ…

そこには壮絶な過去を乗り越え、その体験から「人生」楽しむという軸があるからこそ!

話をしてくれて本当にありがとう!

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